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【スペック&価格ガイド】ジミヘンモデルを大解説!Gibson編

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【スペック&価格ガイド】ジミヘンモデルを大解説!Gibson編

ギターの神様として今なお多くのギタリストを魅了し続けているジミ・ヘンドリクス。

この記事では『ジミヘンモデルを大解説!Gibson編』と題し、彼の愛用したギブソン・ギターとそれを元に製作されたシグネイチャーモデルについて解説をしていく。

『ジミヘンモデルを大解説!Fender編』はこちら
『ジミヘンモデルを大解説!エフェクター編』はこちら

ジミヘンフォロワー必読の内容となっているので是非とも読み進めて欲しい。

ジミ・ヘンドリクスとギブソン

ジミの使用したギターといえばフェンダー・ストラトキャスターのイメージが強いだろうが、実はギブソンのギターも意外なほど多く使用している。現在までに判明しているものだけでも15本ものギブソン・ギターを手にしたことがわかっている。

<使用ギター一覧/Gibsonのみ抜粋>
1967 Flying V サイケ・ペイント/ローズウッド指板
1969 Flying V サンバースト/ローズウッド指板
1969-70 Flying V ブラック/ローズウッド指板/カスタムメイド
1967-1968 SG Custom ホワイト/エボニー指板/ラージガード
1956 Les Paul Custom ブラック/エボニー指板
1955 Les Paul Custom ブラック/エボニー指板 ラリー・リーがウッドストックで使用
1968 ES-335 サンバースト/左利きカスタムメイド/ローズウッド指板
1968 J-200 サンバースト/ローズウッド指板
製造年不明 J-160E サンバースト/ローズウッド指板
製造年不明 LP 1042
製造年不明 Flying V チェリーレッド/ローズウッド指板
製造年不明 SG レッド/ローズウッド指板
製造年不明 SG Custom チェリーレッド/エボニー指板
製造年不明 Les Paul Custom ブラック/エボニー指板
製造年不明 Les Paul Special ブロンド/ローズウッド指板

(出典:ジミヘンドリックス機材名鑑/マイケル・ヒートリー箸)

Flying VやSGは左右対称のボディ形状をしているため、左利きプレイヤーのジミにとっては非常に弾きやすかったのであろう。

ギブソンの甘く野太いサウンドはブルージーなサウンドを奏でるのに最適であった。ライブでは「Red House」のようなブルース・ナンバー、「Hey Baby」などのメロディック・ナンバーでギブソン・ギターを好んで使用した。

ジミは27年という短い生涯の中で多くのギブソン・ギターを愛用したが、ギブソンから正式にシグネイチャーモデルとして復刻されているのは以下の2モデルのみである。

1967 Flying V サイケ・ペイント/ローズウッド指板
1969-70 Flying V ブラック/ローズウッド指板/カスタムメイド

以下から詳しく解説していこう。

サイケデリック・ペインティング/Flying V

サイケデリック・ペインティング/Flying V

(画像参照 https://happymag.tv/the-history-of-the-gibson-flying-v/)

1967-1968のアメリカ/ヨーロッパ・ツアーでも使用したことで、ストラトキャスターと共にジミを強く印象付けるギターとして有名である。

1958年に誕生したFlying Vは発表当初はあまりにも斬新なデザインが市場に受け入れられずに僅か98本のみ生産されたのちに生産終了となったが、1967年に再び生産される。その背景にはブルースの巨匠アルバート・キングやロニー・マック、The Kinksのデイブ・デイビスが使用し市場でも再評価の流れが巻き起こったことが大きかった。

ジミは自分と同じ左利きプレイヤーであったアルバート・キングに強い憧れを持っていたの有名な話しで、Flying Vが1967年に再生産されるとすぐさまそれを手に入れた。それほどに大好きであったのだろう。

入手時期は2ndアルバム『Axis:Bold As Love』の制作段階で、元々はブラック・フィニッシュだがジミはこの1967年製 Flying Vにマニキュアで自らサイケ柄のペインティングを施した。この頃はサイケデリック・ムーブメントの全盛期であり、ジミは同時期に使用していたストラトキャスターにも同様のサイケ柄ペインティングを施している。

2006 Jimi Hendrix Psychedelic Flying V

Gibson 2006 Jimi Hendrix Psychedelic Flying V

List Price
定価
(税抜)
Brand New

新品価格(税抜)

Used
中古価格
(税抜)
オープンプライス - ¥815,000〜¥1,445,624
Buying Price
買取価格リスト
イシバシ楽器 〜¥500,000
Margin Ratio
中古マージン率
65.41%

【コラム】ギターを賢くお得に売るための中古マージン率という考え方

2020/8月調べ

2006年に275本限定で発表された復刻モデル。

右利き仕様

1967年製の仕様を再現しており、先端が尖った大型ヘッドストックにナット部が約40ミリという狭いネック幅、ペグは2コブのクルーソンペグ、マホガニーボディにラージガードもこの時期特有の仕様だ。

ブリッジには1967年当時と同じプラスチック樹脂性のサドルが復刻されたチューンoマチック・ブリッジ、マエストロ・ショート・バイブローラも組み込まれ、ピックアップにはクロムカバーの57クラシック(PAF復刻ピックアップ)がマウントされている。

ルシアーであるブルース・クンケルによって、ジミ自らがマニキュアによって描いたサイケ柄を可能な限りのリアルさで再現され、ヘッド裏側には専用シリアル・ナンバーとジミのサイン転写されている。

2006年の発表当初は、その精密な再現度と275本限定ということもあり即刻完売。現在の中古市場にも滅多に出てこない超希少アイテムであるため、国内市場と海外市場で中古価格が大きく乖離することもよくある。

カスタムメイド/Flying V

カスタムメイド/Flying V

(画像参照 https://brecbc123.tumblr.com/post/176037684199)

ジミはキャリアを通して3本のFlying Vを所有した。この1969-1970年製の左利き用にカスタムメイドされたFlying Vは3本目に当たる。

カスタムメイド/Flying V/ジミヘン使用楽器

(ジミヘン使用実機:画像参照 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Jimi_Hendrix%27s_Flying_V_Gibson_Guitar.jpg)

大きな特徴と言えば、ヘッド先端に埋め込まれたロゴマーク(通常仕様ではロッドカバーにロゴが配されてる)ゴールドハードウェアとグリップを持たない薄い金属板のビブラート・アーム、、菱形を模したスプリット・ダイヤモンドインレイのポジションマーク(トリニ・ロペス型)が挙げられる。

この独特なポジションマークだが、ジミがネイティブアメリカンの矢尻をイメージしてデザインしたという誤説がなされていたが、元々はフォークシンガー/ギタリストのトリニ・ロペスのモデルに採用されていたものだ。

ジミはこのギターを1970年のアメリカ/ヨーロッパ・ツアーから使用し、同年ハワイで撮影された映画『Rainbow Bridge』にも登場している。

1991 Jimi Hendrix "Hall of Fame" Black Flying V

Gibson 1991 Jimi Hendrix "Hall of Fame" Black Flying V

List Price
定価
(税抜)
Brand New

新品価格(税抜)

Used
中古価格
(税抜)
オープンプライス - ¥383,676〜558,690
Buying Price
買取価格リスト
- -
Margin Ratio
中古マージン率
-

2020/8月調べ

1991年に400本限定で発表された復刻モデル。

右利き仕様

ヘッド先端のロゴマークやトリニロペス型ポジションマークにゴールドハードウェアなどオリジナルの特徴を再現しているが、ショート・バイブローラはストップテールピース、サドルには金属製が使われる(オリジナルはプラスティック製)など相違点も見られる。

ピックガードにジミのサインが金文字で入っており、トラスロッドカバーにはシリアルナンバーが刻まれている。

1995年にレコード会社のラジオ宣伝用に25本の追加生産がなされたため、実質的には425本存在している。

こちらも現在の中古市場で出回ることは非常に稀ではあるが、先述のPsychedelic Flying Vと比べると比較的見つかる可能性は高くなる。国内市場と海外市場で中古価格が大きく乖離することもよくある。

【スペック&価格ガイド】ジミヘンモデルを大解説!Gibson編Jimi Hendrix Flying Vを
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ヒストリック・コレクション・リイシューモデル

ここからはジミのシグネイチャーモデルではないが、ジミが愛用したモデルに近しいヒストリック・コレクションのリイシューモデル(復刻モデル)を紹介していく。

Historic Collection 1967 Flying V

jimi Flying V

(画像参照 https://jimiallenhendrix.tumblr.com/post/104915955427/london-england-1967-12-22)

ジミが自らサイケ柄にペインティングを施した1967年製のFlying Vは元々はブラックの個体である。

Gibson Historic Collection 1967 Flying V

先述のPsychedelic Flying Vの項でも触れたが、この頃のFlying Vはマホガニーボディにラージガード、先端が尖った大型ヘッドストックに狭いネック幅、2コブ・クルーソンペグ、ラージガードが特徴として挙げられ、リイシューモデルではその年代の特徴をしっかりと再現されている。

ヒストリックコレクションはレスポールが主力のラインナップとなっているためFlying Vのリイシューモデルはあまり多くは出回っていないが、ジミファンには是非ともチェックして欲しいアイテムである。

Historic Collection 1954-1956 Les Paul Custom

Jimi Les Paul Custom

(画像参照 https://jimiallenhendrix.tumblr.com/post/124678819675/fillmore-east-new-york-city-1968-05-10)

ジミはレスポール・カスタムも好んで使用し何本か所有したとされているが、ジミ使用機として一番に知られているのは1968年のNYフィルモアイーストでのライブで「Red House」を奏でた1956年製のレスポール・カスタムであろう。

レスポール・カスタムは1954年にレスポール・スタンダードの上位機種として発表された。黒いボディとゴールドパーツが織りなす重厚感あふれるデザインは”ブラック・ビューティー”と評される。

Gibson Historic Collection 1954-1956 Les Paul Custom

ジミと近いルックスを求めるなら1954-1956のリイシューモデル、通称アルニコV・ピックアップをフロントに配したモデルを探そう。しかしながら1956年のリイシューモデルは90年代のごく僅かな時期にしか製作されておらず個体が非常に少ない。1957のリイシューだとピックアップがハムバッカー仕様になるので注意が必要だ。

Historic Collection 1967 SG Custom

Jimi SG Custom

ジミは1968年の後半からSGカスタムを好んで使用し始める。1969年9月9日のディックキャベットショーでの出演で最も有名だ。

SGシリーズは1961年にレスポールのモデルチェンジ機種として発表される。発表当初のモデル名はSGではなくレスポールであった。

ジミヘン使用実機

(ジミヘン使用実機:画像参照 https://www.snapagogo.com/image/jimissg6.Lq0Uo)

1965年の仕様変更に伴いスモールピックガードからラージピックガードに変更され、ジミ使用の1967-1968年製のSGカスタムはラージガード・エスカッション無しピックアップ・マエストロヴァイブローラが特徴である。

現在までに1967年のSGカスタム・リイシューモデルであれば存在しているので要チェックである。ただし個体数は非常に少ない。

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まとめ

この記事では『ジミヘンモデルを大解説!Gibson編』と題し、これまでにギブソンから発表されたジミヘンモデルの2本のFlying Vとジミヘン使用モデルに近しいヒスコレモデルを総まとめにした。

2本のFlying Vについては上述したとおり、個体数が非常に少ないためなかなか見つけるのは困難かと思われるが、ヒスコレモデルも合わせてチェックすることで選択肢が広がるため、この記事を楽器探しのお役に立てて頂けると幸いである。

さらに以下の記事でFender編を徹底解説しているので気になる方は是非ともチェックしてみて欲しい。

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参照書籍:ジミヘンドリックス機材名鑑/マイケル・ヒートリー箸

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