Xotic 特集/コラム

【スペック&価格ガイド】Xoticの歴史と特徴を画像付きでまとめて解説

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【スペック&価格ガイド】Xoticの歴史と特徴を画像付きでまとめて解説

2000年代以降のフュージョン界やうるさ型のセッションプレイヤー達から絶大な支持を受けているブランド"Xotic”。エフェクターの名機を多数生み出し、近年ではギター・ベースも多く手がけているハイエンドブランドである。

"WE ARE A SMALL CALIFORNIA COMPANY, THAT’S ALL ABOUT TONE"
(私たちはカリフォルニアの小さな会社であり、それがすべての音色の原点である。)

Xoticというブランド思想はこの一言にすべてが詰め込まれている。

サウンドにとことんうるさいプレイヤー達の心を鷲掴みにしている魅力とは?

今回はそんなXoticの歴史やモデルの特徴、さらに価格相場にまで言及しその魅力に迫っていく。少々長くなるが最後までお付き合いいただけたら幸いである。

Xotic Californiaの歩み

Xotic Californiaの歩み

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カリフォルニアの小さな工房

いまや数々のエフェクターの名作たちやハイエンドギターを輩出しているブランドとなったがその歴史は1996年、カリフォルニア・サンフェルナンドバレーの小さなガレージから始まった。

この小さな工房が生まれた当初はハイエンドベースやプリアンプの製作が中心となっており、ブランド化した後もベース製品が多いのもこの頃の名残となっている。

エフェクター製品のラインナップ~PCI設立

エフェクター製品のラインナップ~PCI設立

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そんな中1998年には初のエフェクターであるランダムアルペジエーターを搭載したフィルター「Robotalk」を発表、また現行ラインナップにも名を馳せる3Band EQを搭載したプリアンプペダルの名機「Tri-Logic Preamp」が製作されることになる。

そして2000年にXoticをブランド化するための親会社としてProsound Communications Inc. (通称PCI)が設立されることとなり、高品質なエフェクトやギター&ベースを制作していたXoticの名はたちまち世界中に広がることとなる。

生ける伝説、あのペダル達の発売

生ける伝説、あのペダル達の発売

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その後、PCIはブティックペダルブームの到来した日本をメインの市場とすべく数々のXotic製品を持ち込んだ。

そして2002年に現在に至るまでのロングセラー商品となる「AC Booster」、「RC Booster」、2005年に「BB Preamp」をリリース。これらの名機たちは当時の音楽雑誌においてアーティストのエフェクターボード特集には必ずと言っていいほど登場する爆発的な人気を誇った機種であった。

また2008年には初のベースモデルとなる、Tri-Logic Preampを搭載したJazzbassタイプ「MODEL XJ-1T」を含むオリジナルベース群をリリース。安定感のあるサウンドとプレイヤビリティーで現在でも多数のスタジオプレイヤーに愛用されるモデルたちが続々と発表されていったのである。

PCIの移転とさらなる飛躍

Xoticの工房があるサンフェルナンドバレーに拠点を置いていたPCIはさらなるターゲット拡大に向けたモデルを開発するべく生産拠点を2009年にカリフォルニア州ヴァンナイズへと移転する。

Xotic ミニペダル群

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するとこの年発表されたブランド初のミニペダル式オーバードライブ「EP Booster」が大成功する。すっきりと収まるコンパクトなミニペダル群はその後のエフェクターボード革命を起こしたと言っても過言ではない。Xoticはさらに名の知れたブランドとなっていくのである。

アーティストモデルやエイジングモデルの発表

Xotic楽器はスタジオ系のプレイヤーに広く愛用されていくこととなる。エリック・ゲイルスやカーク・フレッチャー、チャック・レイニーやロンダ・スミスら大御所プレイヤーと共同でアーティストモデルを生み出した。

Xotic XSC

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そして2015年にはローステッドネックやエイジドフィニッシュを纏ったオリジナルギターである「XSC」がブレイク。数々のアーティストに使用され、日本国内ではアーティスト仕様機を模したエイジドモデルが多数流通した。

こうしてカリフォルニアの小さなガレージブランドはアメリカを代表するハイエンドブランドの一角として現在に至っているのである。

Xotic Californiaの代表モデル

ここからはXoticの主要モデルとなるラインナップをご紹介しよう。

Classic XSC Series

Xotic California Classic XSC Series

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まずはトラディショナルなストラトシェイプのXSCモデル。

ネックには熱処理を施すことで水分を飛ばし、剛性を高め乾いたサウンドの得られるローステッドメイプルネックが採用されている。

またピックアップにはXoticによりデザインされたRaw Vintage製のハンドワウンドピックアップが搭載されている。

Classic XTC Series

Xotic California Classic XTC Series

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ヴィンテージスタイルのTLシェイプボディを採用したXTCモデル。

こちらのモデルにもローステッドネック、Raw Vintagピックアップがインストールされており、9.5-12Rのコンパウンドラディアスと相まって、往年のルックスをキープしながらも高いプレイヤビリティを誇る。

また上記のXSCもだが使い込まれた楽器を彷彿させるエイジド加工が施され、シンラッカーフィニッシュの恩恵もあり初期段階からしっかりとなる楽器へと仕上げられているのだ。

XJ-1T

 

Xotic XJ-1T※8

JBタイプを基により現場への対応力を向上させて製作されるのがこのXJ-1Tモデル。

弦数は4、5、6stモデルが用意されており、5stモデルにはやや薄めのアッシュボディで製作されるLightweightモデルも存在している。

Vol.ノブのPush/Pullでアクティブ/パッシブの切り替えが可能となっており、アクティブ時には20dbのブースト/カットが可能な3band EQとTreble/Midフリーケンシーコントロールを搭載したプリアンプを使用可能だ。

またHRI(Hum Reduction Inductor)というパッシブのノイズリダクションシステムが内臓されており、シングルコイルピックアップの音色を維持しながらハムノイズの問題を解決するようになっている。

RC Booster

RC Booster※9

2002年に発表され、後継機種である「RC Booster V2」と共に根強い人気を誇る大ベストセラー機種である。

ギターやアンプの特性はそのまま残しつつ音量のみをブーストさせることが出来る(クリーンブースター)のが売りだが音量を稼ぐ以外にも様々な効果が期待できる。ボードの最初に配置すれば音痩せ防止のバッファ、プリアンプとして期待できるし、ゲインを稼ぐブースターとして他の歪みとのマッチングを整える役割も担えるだろう。

後継機種である「RC Booster V2」はゲインが2チャンネル仕様、更に9V18Vどちらにも対応(これで結構サウンドが変わる)となっており更にフレキシブルな音作りが楽しめる。

AC Booster

AC Booster

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2002年に発売され一世を風靡したAC Booster。

Boosterというネーミングながら比較的ゲインは高くオーバードライブのように扱え、尚且つ心地よいコンプレッション感が非常に弾きやすく意外とアンプを選ばず使用できるのでJC-120対策にも威力を発揮する。

先述のRC Boosterは煌びやかなクリーン寄りであるが、こちらはクランチからオーバードライブ、ゲインをガッツリと上げればファズライクな攻めの歪みを得られるのが特徴的だ。

BB Preamp

BB Preamp

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RC BoosterとAC Boosterに続き、2005年に発表されるや否や大ベストセラーモデルとなった。

「Preamp」と名は付いているが、過激に音を暴れさせつつEQで歪みによって失うハイとローを補正する使い方をされることが多いだろう。

RC BoosterとBB Preampをあわせた通称"Tremendous Trio"があれば悩むことなくどんなひずみサウンドでも作り出すことのできる非常に優秀なペダルだ。

Soul Driven

Soul Driven

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"原音のニュアンスを損なうことなく、クリーミーなブーストと歪み、そして豊かな倍音が貴方のギターサウンドに更なる「Soul」を注ぎ込むペダル"というキャッチフレーズの下発売されたのがこのSoul Drivenモデル。

EP BoosterやSLドライブなども発売され次は何が....という頃に発売されたモデルであったが、
通常のトーンに加えミッドブーストが搭載されたため、よりギターやアンプを選ばずにXoticトーンの得られるモデルとなった。

他のモデルでも適応しているものが多いが18Vでの駆動に対応しており、よりヘッドルームの広いクリアなサウンドを求めるプレイヤーには朗報である。

Xotic製品の特徴的なスペック群

Xoticのギターやベース、エフェクターに関して、どの製品でも一貫して感じられる特徴がある。

それはどんな状況でも玄人好みのサウンドが得られ、しかしながら弾きやすいチューニングが施されている点だ。

アンプや環境が変わればサウンドメイクは大きく変わってくるため、それがいかなる環境でも安定して行える点は非常に評価が高い。

また"玄人好みなサウンド"はレスポンスの早い機材ででかなりシビアに両手のニュアンスを拾って作られておりプロであっても弾き疲れする場合も多い。しかしXotic製品はギターでもエフェクターでもちょうどよいコンプレッション感とスイートスポットの見つけやすさから非常に弾き疲れが少なく”楽な楽器”に仕上げられているのである。

ここではXotic製品の根幹となっているスペックについて紹介させていただこう。

ローステッドメイプルネック

ローステッドメイプルネック

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Tom AndersonやSuhr、近年ではFenderなどでも採用されているローステッドメイプルネックが採用されている。

特殊な乾燥機により木材の水分含有量を下げることで湿度や温度の変化による木材のコンディションの変化を無くす効果があるのだ。

日本のように湿気の多い国では特に威力を発揮するので、ネックの状態による弾き心地の変化が気になるユーザーにはうれしいスペックとなっている。

Raw Vintage製のハードウエア

Raw Vintage製のハードウエア

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Xotic製ギターには自社設計によるRaw Vintageハンドワウンドピックアップやスプリング、ブリッジサドルが使用されている。

ピックアップはヴィンテージと同じアルニコ5マグネット、シングルホルムバール銅線、ヴィンテージスタイルのクロスリード線が使用され、当時作られていた場所と同じような気候の良い南カリフォルニアでハンドメイドするほどのこだわりようだ。

ブリッジやトレモロスプリングは発売時すべてのストラトユーザーが試したといっても過言ではない程の完成度で、鈴鳴り要素を構成する倍音が増え、やわらかいスプリングによるちょうどよいコンプ感がすべてのユーザーに受け入れられる要因となったのであろう。

エイジング加工

エイジング加工

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XSCやXTCなどに採用されているフィニッシュオプションで、①Light、②Medium、③Heavy、④Super Heavyの4種類から選択が可能だ。

大胆に塗装のはがされたものやマルチレイヤーなどの派手なルックスのものの人気が高く、一目でわかるほどのXoticらしさのある独特なルックスのエイジング加工だ。

良い個体を選ぶポイントとは?

主なモデルやスペックについて触れてきたが、ここからは筆者の考えるXoticの良い個体について書かせていただく。

ここまでで紹介してきた通り、非常に弾きやすいチューニングに仕上げられている個体が多く、ギター、ベース、エフェクターすべてにおいて驚くほどに品質は安定している。

サウンド面でのXoticらしさでいうと、まとまりがよく発音が楽な個体という観点で見ていくのが良いかと思う。

他のブランドのギターやベースは同じモデルでも個体差が大きく出るのが普通だが、Xoticにはいわゆる個体差による当たり外れが少ないように感じる。実際、Namm Showモデル等のワンオフモデルであってもルックスの面ではきらびやかだが、材やパーツなどは通常モデルと共通の場合が多くサウンドも通常モデルにかなり近い。ここまでボトムがしっかりしたブランドは少ないのではないだろうか。この辺りはSuhrやTom Andersonと同じものを感じる。

ルックスにおいてはネック裏のフレイム具合とエイジド具合、色味など表情がそれぞれ異なるので自分の好みにピッタリのものを見つけるのはひと苦労かもしれないが、またそれも楽器選びの面白いところである。

Xoticの相場観

昨今は新品特価が増えてきたからだろうか、中古相場は比較的落ち着いた価格帯にまとまっている印象だ。中古相場は20万円台後半から30万円台初頭となっており、新品特価も30万円台半ばから選択肢が出てきている。

大胆なレリック加工が施されているモデルでレイクプラシッドブルーなどのいわゆるカスタムカラーのモデルは比較的足が速く、逆にサンバーストにライトなエイジド具合のものは低い価格帯でも取り残されている個体が多い印象だ。

Fender Custom Shopとあまり差のない攻めた価格帯として製作されているモデルながら、市場人気のピークは数年前と比べてピークを過ぎてきた印象。それに伴って中古楽器店での買取価格はあまり芳しいものではないかもしれない。

買い手市場の気配が強いためこれからゲットを考える方からすると手を出しやすい価格帯で売り出されている良質な個体が見つけやすい状況と言えるだろう。Xoticは長く弾くための楽器として申し分のないモデルが揃っているためこの機に是非とも試してみてはいかがだろうか。


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※1~15 画像© https://xotic.us/

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